椎間板ヘルニア

 椎間板ヘルニアとは、脊椎と脊椎骨の間で、クッションの役目をしている椎間板組織の一部が、後ろに飛び出し、脊椎管内に突き出した状態をいいます。

 椎間板ヘルニアは、発生する部位によって分類すると、頸部、胸部、腰部の三つに分けられます。最も発生率が高いのは腰部で、頚部がこれに次ぎ、胸部にはまれにしか見られません。発病のしかたによって急性と慢性の二つに分けられます。

 外傷を受けた後とか、脊椎を無理にひねったあとなどに急激に発病する場合を急性椎間板ヘルニア、いつとはなしに痛みが起こり、いろいろな症状が出てきてから発見されるものを慢性椎間板ヘルニアといいます。慢性の場合は一種の脊髄腫瘍とみなすこともできます。

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 ● 症状
 脊椎管の方にできた髄核によって、脊髄根および脊髄が圧迫されたために生じます。どの高さであっても、圧迫されて神経が分布する領域に痛みがあらわれ、同時に軽い知覚障害があらわれるというのが、ごく普通の症状です。

 痛みは脊椎の運動、すなわち、お辞儀をする、からだを後方に反らせる、体をひねるなどの動作をすると一層ひどくなります。そのため、立ったり座ったり、歩いたりすることができなくなることがあります。

 頚部の場合には、くびの運動がほとんどできなくなりますし、腰部のばあいは、坐骨神経痛として知られる症状があらわれます。

 からだの運動は、痛みを避けようとする無意識的な防御姿勢のために制限されます。また、脊髄がヘルニアによって圧迫されるので、両下肢が何となく重く、足を引きずるようになったり、場合によっては、上肢の運動も十分にできない(頸椎椎間板ヘルニア)こともあります。