食道がんの症状

 発がんの初期には自覚症状は全くありません。これが食道の半周以上に発育してくると、敏感な人なら、ちょっとおかしいと気づくこともあります。

 つまり、食道は一種の筋肉の管で、食物を飲み込むとふくらむものですが、がんが進んでくるとこのふくらみが悪くなるので、飲み込んだ食物が食道の途中でこすれたり、さわったり、しみたりする通過感を感じます。

★ 通過障害
 敏感な人がやっと感じる程度の症状がさらに進んでくると、がんは食道の内腔に突き出して、これをふさいでしまうので、本格的に食物の通過障害があらわれてきます。軽いうちは、ご飯や肉を食べると、途中でいったん引っかかるといった程度です。

 しかし、しだいにその程度がひどくなり、食べたものが途中で止まって、あとから水でも飲まないと、降りていかないようになります。これも、初めは時々だったのが、そのうちに飲み込むたびに必ずつかえます。

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 また、初めは固形物だけがつかえたのが、そのうちに流動食もつかえ、水までも通らなくなってしまいます。しかし、盛り上がったがんが、ときには腐って崩れ落ちて、一時的に通りがよくなりこともありますが、いずれは元に戻ってしまいます。

 注意しなければならないのは、通過障害というものは、必ず物を飲み込むときにおこることです。飲み込むときはすらっと通るが、普段何も食べていないときに、何か食道につかえた感じがするというのは、たいてい神経的なもので、がんではありません。
 
★ 痛みと異常感
 通過障害と同時にいろいろの形で痛みのおこる場合があります。がんの部分を食物が通過するとき、胸骨の後ろとか、背中がジーンと痛んだり、胸の奥底にいつも鈍痛があったりします。そのほか重圧感、異物感、不快感など、言葉では表しにくいような異常感を訴えます。

★ 全身衰弱
 全身的には食物が通らないために栄養失調で、みるみるやせ細り、これにがん自体の毒素や出血の影響が加わり、衰弱が早まります。こうなると悪液質といって、がん特有の死相があらわれてきます。