色覚異常(色弱・色盲)

 先天的に色を見分ける能力が悪く正常な人に比べて、感じられる色の数が少ないものを色覚異常といいます。異常の程度はごく軽く、正常な人と区別が難しいものから、色を全く感じないものまでいろいろあります。

● 色覚異常の分類
 色覚異常は、全色盲、全色弱、部分色盲、部分色弱の四つに分類されます。さらに部分色盲は、赤緑色盲(赤色盲と緑色盲に分けられる)と青黄色盲とに分けられ、色弱は、赤緑色弱(赤色弱と緑色弱に分けられる)と青黄色弱に分けられます。

 全色盲(弱)は、白黒写真と同じようにしか見えない目で、青黄色覚異常とともにきわめてまれな病気です。

 赤色盲は、赤を暗く感じ、赤とその補色(混ぜ合わせると白色になるような色)である帯青緑色を灰色に見て、区別がつきません。

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 緑色盲は、緑を暗く感じ、緑と、その補色の帯紫赤色が灰色に見え、区別がつきません。いずれにしても赤緑色盲では、赤と緑と灰色をはっきりと区別することができません。

 赤緑色弱は、色盲よりは正常に近く、色盲が赤と緑の二色の適当な混合でしか色を感じないのに対し、赤、緑、青紫の三原色の混合で色を感じるものですが、ただ正常者に比べて、その混合割合が異なっているのです。

● 色覚異常と遺伝
 全色盲弱は、劣性遺伝といわれます。赤緑色盲と赤緑色弱はともに伴性劣性遺伝をするので有名です。

 父親が正常で、母親が保因者(自身は正常であるが色覚異常を遺伝させる遺伝子を持っている人)であれば、男子の半数に異常が生じ、女子の半数は正常で、半数は保因者になります。また父親が正常で、母親が色覚異常だと、男子はすべて色覚異常になり、女子はすべて保因者になります。

 父親が色覚異常で、母親が正常であれば、男子はすべて正常で、女子はすべて保因者になります。また父親が色覚異常で、母親が保因者だと、男子に異常が生じる可能性が50%あり、女子は保因者か色覚異常になります。

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 両親とも色覚異常であれば、すべての子供に異常があらわれます。

● 治療
 一般に色盲といわれるものは、生まれつき網膜のでき方がふつうと異なるのが原因ですから、人工的に変えることはできません。しかも、同じ網膜の働きである視力、視野、黄覚には変化がないのがふつうです。

 現在、色覚異常をなおす方法はないようです。いろいろな練習法はあるようですが、あくまでそれは練習で、根本的になおるわけではありません。