涙嚢炎

 涙をためる袋(涙嚢)が化膿する病気です。涙嚢炎には慢性涙嚢炎と急性涙嚢炎とがあります。

● 慢性涙嚢炎
 いつも涙があふれ、眼がしらのあたりが汚いうみで汚れ、目がしらを圧迫すると涙点から膿汁が出てくる病気です。この病気は鼻涙管が詰まり、いつも涙があふれて逆流し、涙目を続けているうちに、細菌類が涙嚢にたまって化膿を起こした状態です。

 涙目を不潔にしてほうっておくと、慢性涙嚢炎になります。治療は、抗生物質や消毒液で涙嚢を洗浄したり、涙道へ細い針金を通したりしますが、一時的で根治しにくいものです。したがって、手術で涙嚢を取り出してしまうか、涙嚢から鼻腔へ別の涙の道をつくるかしないと根治はむずかしくなります。

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 慢性涙嚢炎を放置しておくと、時として急性涙嚢炎をおこすことがあるほか、角膜を傷つけると、角膜潰瘍を起こして失明する危険がありますので、根治して危険を取り除いておくことが必要です。

● 急性涙嚢炎
 慢性涙嚢炎がすでにあって、ときどき細菌が涙嚢の周囲の組織に出てきて、まわりに急性のはげしい炎症を起こし、強い痛みと広範囲の赤い腫脹(はれ)とを起こす病気です。自然とくずれて排膿しますが、涙瘻といって、涙嚢から新しい涙の道ができてしまうことがあります。

 急性涙嚢炎は、サルファ剤、抗生物質を投与したり、排膿を行ったりして治療し、急性涙嚢炎をまずなおしてもとの慢性涙嚢炎に戻します。さらに涙嚢を取り出す手術か、涙嚢と鼻腔へ新しい道をつくる手術を行って、根治の方向へ持っていきます。涙目→慢性涙嚢炎→急性涙嚢炎へと移行しますから、涙目だけのうちに治療するのが理想的といえます。