肋間神経痛

 胸部または腹部に帯状に走る痛みを一般に肋間神経痛といっています。胸腹部に痛みのみられるのは肋間神経痛に限らずいろいろの場合があり、胸部や腹部の内臓の病気で起こるものですから間違われないようにすることが大切です。特に狭心症や心筋梗塞などによって起こる痛みとは鑑別が必要です。

 肋間神経は胸部、腹部にわたって帯状に走っているもので十二対ありますが、このうち神経痛は第5~第9によくあらわれます。ふつうは片側性で、多くは左側より右側に起こります。

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 肋間神経痛はむしろ一つの症候で、三叉神経痛にみられるような本態性のものはまれです。大半は原因になる病気があって起こってくる症候性のものですので、肋間神経痛がある場合には、必ず原病を確かめることが必要です。

 ● 原因
 肋間神経に沿って帯状疱疹が出ることがありますが、そのあとで神経痛発作があらわれることがあります。 感染や外傷、手術などで肋間神経炎を起こし、それが原因になっていることもあるそうです。

 ビタミン欠乏などの代謝性神経炎、アルコール、鉛などによる中毒性神経炎なども原因になり、肋膜炎や肋骨、脊椎、脊髄、髄膜などの炎症、腫瘍などが原因になります。

 また、肋間筋や皮下組織の結合織炎のため肋間神経痛を起こすこともあります。したがって原因の病気をよく調べることが大切です。

 ● 症状
 前駆症状もなく、はげしい痛みが肋間神経の走行に沿って起こります。肋間神経は、脊髄から出た前根と後根が合わされて一つの神経になっていますが、後根が刺激された時も肋間神経痛のような痛みを起こします。

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 前根が刺激されますと、それに該当する肋間筋や腹部の攣縮があらわれます。交感神経が同時におかされているときには、血管の拡張や収縮を伴ってきます。神経根の部分の病変で起こる痛みについては、分節的神経痛として厳密な意味では肋間神経痛と区別されることがありますが、症状は大部分よく似ています。

 圧痛点は病変の部位によっていろいろで、脊柱の両側、肋間神経の中央、胸骨側または腹直筋(腹部の中央を縦に走っている筋)の付近などにみられ、この部分を圧迫すると痛みがあらわれます。