脳卒中の予防

 脳、心臓、腎臓といった重要な臓器への循環障害を起こす要因は、なんといっても年齢に伴う動脈硬化と高血圧です。したがって脳卒中の予防は、動脈硬化の進行をなんとか食い止め、高血圧を適当にコントロールすればよいことになります。

 動脈硬化の成因については、脂質代謝異常が問題となり、その研究もかなり進展がみられてきました。

 一方、高血圧のコントロールについては、血圧を下げる多くの優秀な薬剤に恵まれ、薬を使っている間は、なんとか降圧状態を保つことができるようになりました。動脈硬化の進行防止という意味では、間接的に希望が持てるようになったことは、たいへんな医学の進歩であるといえます。

 しかし、このような積極的療法はすべて医師の指示に従うべきことで、ここでは主として各自が一般的に心がけるべきことについて述べます。

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 心とからだの過労を避ける
 血圧を上げる誘因は、毎日の生活の中にたくさん潜んでいます。家庭内のいろいろないざこざ、経済上の心配、自分の携わっている仕事についての問題などが、精神的、肉体的の過労となって作用するわけです。

 人が生きていく上には、大なり小なり、さまざまな不安、興奮、心配事がつきまとっていますが、それらはすべて血圧を高くする誘因として作用します。

 若いうちは血圧が常に安定し、あらゆるストレスに耐えられるのですが、中年を過ぎて動脈硬化が加わってきますと、そうしたストレスに対し血圧の動揺は大きくなるものです。

 なにごともあとになって疲れが残らないように、ほどほどにするようにし、働き過ぎた場合には休養を取って、その疲労を回復するように努めることが必要です。

 睡眠は心身の完全な安静です。安らかな眠りをじゅうぶんにとって、明日の快い活動への準備をするように心がけたいものです。

 食事
 統計でみると、高血圧は、太った人に2~3倍多くみられます。またそういった人および動脈硬化症では血中のコレステロ-ル、中性脂肪が異常に増殖しています。したがって、まず毎日摂取している食事全体のカロリーが過ぎないように注意し、肥満を防ぎます。食品の種類については脂肪、含水炭素の質および偏重に注意します。

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 ようするにバランスを保つように食事を選択し、特に偏重や過食を避けるようにします。

 食事には各人それぞれの好みがあります。その好みの毎日の積み重ねが、知らず知らずのうちに病的過程へと踏み込んでしまうのです。定期的に健康診断を受け、医師の指示を受けるようにしましょう。

 動脈硬化を促進する病気として、糖尿病、腎臓病、甲状腺機能の低下、感染症などがあげられます。こうした病気の根本的治療が、今まで述べた注意事項と同様に、脳卒中の予防になるのですから、その病気にの有無を確かめることも大切です。