脳、神経の病気

脳卒中髄膜炎(脳膜炎)脳膿瘍頭痛片頭痛筋収縮性頭痛てんかん脊髄小脳変性症脊髄空洞症脊髄炎脊髄の血行障害椎間板ヘルニア脱髄疾患神経痛自律神経失調症顔面麻痺(顔面神経まひ)多発性神経炎進行性筋ジストロフィー症重症筋無力症周期性四肢麻痺多発性筋炎

 脳のしくみ

 脳はやわらかくて壊れやすいため、硬膜、クモ膜、軟膜の三重の膜につつまれて頭蓋骨の中におさめられています。そしてこれらの脳膜の間は、髄液という液体で満たされていて、外部からの衝撃を和らげる役割をしています。

 脳の左側面を見ると、大脳と小脳に大別されます。小脳は脳全体の重さの約10㌫で、精神活動には直接に関係はなく、姿勢と運動の調整を反射的に営んでいます。

 大脳は左右一対の半球状の大脳半球と、その間にはさまれた棒状の脳幹とから成っています。大脳半球の表面はたくさんの溝がありますが、とくに大きいのが、中心溝と外側溝です。この二つの溝の前方を前頭葉と呼び、後方の領域は便宜的に頭頂葉と後頭葉と側頭葉とに区画されています。

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 大脳を左右の半球の間で、割れ目にそって縦に切断すると、脳梁を取り巻いて、大脳半球の内側面が見えますが、ここにもたくさんの溝があります。

 脳梁は、左右の大脳半球にある神経細胞がお互いに連絡するための神経線維の束です。

 脳梁の下に続く部分は脳幹の断面です。脳幹は上から下に向かって、間脳、中脳、橋、延髄に区別されており、延髄の下は脊髄になっています。脳梁のすぐ下の間脳には、視床や視床下部などがあります。

 脳幹は大脳半球に出たり入ったりする神経繊維の束と、その間にある神経細胞の集団(核)で構成されています。

 大脳を横に切断すると、表面は厚さ2~3㍉の灰白色の大脳皮質で縁どられています。この大脳皮質内に140億といわれる神経細胞が層を作っています。神経細胞の大きさや形はいろいろですが、同じ大きさ、同じ形のものが層をつくって集まっています。標準的なそうは6層です。

 人間の大脳皮質の広さは、約2200平方㌢といわれ、それは新聞の1ページとほぼ同じ広さです。

 大脳皮質の内部は白色で髄質といい、神経繊維の束です。その中に、中央部にある視床や視床下部などの間脳と、その外側の大脳核といわれる神経細胞の集団があります。

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 大脳皮質には、神経細胞が層構造をつくって並んでいるといいましたが、この層構造は大脳皮質の部分によってかなり違い、大きく分けて新皮質、古皮質、旧皮質の三つの大脳皮質に区別できます。

 これを系統発生的にみると、下等な動物では、旧皮質だけが発達しています。高等動物になるほど、古皮質も発達し、さらに高等になると新皮質があらわれてきて、これがどんどん発達して、人間の脳では、大脳半球の表面は、すっかり新皮質によって占められ、そのため古皮質は大脳半球の中へ押し込められ、旧皮質は大脳半球の底面へ押しやられてくるのです。


 大脳を組み立てている神経細胞の大部分は大脳皮質に集中していることから、大脳の統合の働きは大脳皮質で営まれていると考えられます。したがって、三つの皮質がそれぞれ統合の働きをいとなんでいるわけです。

 統合の働きは、受容器からの情報を材料にして行ない、その結果を指令として筋肉や分泌線へ送り出すのですから、三つの統合の座にはそれぞれに対応する情報を送り込む求心性神経路(感覚神経)と指令を送りだす遠心性神経路(運動神経と分泌神経)とが連絡しており、これらの神経と統合の座とを一緒にして統合系といいます。

 これらの統合系で脳幹、脊髄系、旧皮質系、古皮質系、新皮質系の順に統合の制度がよくなっています。そして従来、旧皮質と古皮質をいっしょにして辺縁皮質と呼んでいますので、旧皮質系と古皮質系と一緒にして大脳辺縁系と呼んでいます。