肛門がん

 直腸粘膜と肛門外の皮膚とに移行するところにできるがんです。したがって、粘膜のがんもあれば、皮膚のがんもあります。しかし、医師たちの経験では扁平上皮がんといわれる肛門の皮膚がんは少ないようです。

 肛門のがんは外からよく見えたり、触れたりしやすいので、早期に発見されるはずなのに、案外進行したものが多いものです。

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 また小さくても性質が悪く、なおる人が少ないのです。これは、肛門の周りには血管やリンパ組織が発達していて、とびひ(転移)を作りやすいことにもよるのでしょう。初期にはかゆみや痛みを伴うしこりとして現れ、初めはいぼ状か、平らなかたまりですが、そのうち潰瘍を作ります。また、珍しいタイプでは、肛門周囲の皮膚にページェット病といって、数年にわたるかゆみの強い、ただれがあらわれるものもあります。

 肛門がんの手術は、体表に近くに直腸の手術より容易に見えますが、意外となおりにくいものです。腹会陰式直腸切断術を行い、左下腹部に人工肛門を作ります。また肛門のがんは鼠径部のリンパ節に転移しやすいので注意する必要があります。