咽後膿瘍

 口をあけてのどを見ると、咽頭後壁の粘膜が見えますが、この粘膜の後方には頸椎(首の骨)があり、頸椎と粘膜の間の筋層部には、リンパ節もあります。これらの咽頭後部が化膿し、うみがたまるのを、咽後膿瘍といい、急性と慢性に分かれます。

● 急性咽後膿瘍
 急性咽後膿瘍は、咽後リンパ節が化膿するもので、おもに急性咽頭炎から起こりますが、ほかに咽頭外傷、まれには中耳炎が原因になることもあります。多くは乳幼児に起こり、発熱、えん下障害、時には呼吸困難などの症状があらわれ、咽頭後壁がひどくはれます。

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 治療は、はれの強い場合は切開してうみを出します。この病気は化膿菌によるものですから、抗生物質を使用します。

● 慢性咽後膿瘍
 急性咽後膿瘍は、最後は自然につぶれるので、慢性にはなりません。慢性咽後膿瘍の原因は、主として頸椎カリエスによるものです。

 成人に多くみられ、高熱は出ませんが、咽頭後壁がはれて、結核性の膿汁がたまってきます。治療にはこのうみを除き、局部および全身に抗結核剤が用いられます。同時に、頸椎カリエスの治療をする必要がありあす。