皮膚がん

 皮膚に発生するがんを皮膚がんといいます。皮膚がんには、表皮、毛嚢、脂腺、汗腺などにあるような上皮性細胞から生ずるがん腫、真皮にあるような結合組織や血管系の細胞から生ずる肉腫、メラノサイト(メラニンという色素をつくる細胞)や黒あざ(母斑細胞)から生ずる悪性黒色腫(メラノーム)の三種類があります。

 上記の三つのうち、がん腫が圧倒的に多く、肉腫と悪性黒色腫は比較的少ないものです。

 皮膚は外から見えるので早期に治療を受ける場合が多く、したがって、かかる人が多いにもかかわらず死亡統計では少ないように見えます。

 ● 原因
 ウイルスによってがんができるということが証明される日も遠くはないと思われますが、これによって以下の調べたことを訂正する必要はないと思われます。

 皮膚がんでは、日光の紫外線の刺激が原因の一つと考えられています。またやけどの跡や、X線を多量にかけて変化した皮膚にがんができることもあります。

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 皮膚がんのできる場合は、一見健康な皮膚にできることもありますが、しばしばがんになる一歩手前の状態、つまりがん前駆症(前がん状態)が生じ、それががんに変化することもあります。

 ● 症状
 がん腫は堅いいぼのようなもので始まります。がん腫にもいろいろな種類がありますが、その一つは、比較的早く凹凸不平のこぶをつくるか、あるいはがん組織がくずれて深い潰瘍をつくります。第二のものは、進行が比較的ゆるやかで長い間いぼのような姿でとどまりますが、ふちが堤防状に高まった、あまり深くない潰瘍になることもあります。

 肉腫の場合、皮膚面から盛り上がった赤みのあるいいさなかたまりとして始まり、しだいにこぶのようになります。

 悪性黒色腫は、ほくろのように黒い、あるいはもっと色の薄いものとして始まり、しだいに高まりと大きさを増してきます。悪性黒色腫は特に早期診断を必要としますから、疑わしい場合は早く皮膚科医の診断を求める必要があります。

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 前がん状態からがんができる場合は、一般に長い間あまり変化のなかった病変部に高まりができたり、あるいは潰瘍ができたりします。黒あざから悪性黒色腫のできる場合は、急に大きさや高まりを増し、あるいは色が急に濃くなったり、出血しやすくなってきます。

 瘢痕からがんができる場合は、ふつうの瘢痕の上に潰瘍が生じてきます。したがって中年以降に妙な「いぼ」のようなものができたり、黒あざが急に大きくなったり、あるいは瘢痕の上に潰瘍ができた場合には、早く医師に診てもらうことが大切です。