肺塞栓、肺梗塞

 肺塞栓と肺梗塞は、いずれも肺の血管(肺動脈)がいろいろな原因でつまる、つまり閉塞するために起こる病気です。

 肺塞栓
 からだの他の部位にできた血栓(血のかたまり)、または異物が、血流とともに流れてきてつまる場合です。下肢の静脈に生じた血栓で起こるものが最も多くみられます。

 長時間座って仕事をする人や慢性病で長く寝ている人などでは、下肢の静脈の血流が悪くなって血栓を作りやすいようです。時には、心臓弁膜疾患や、手術後または産じょくなどでできた血栓も原因となります。

 また、骨折の際の脂肪組織や、がん細胞、羊水、細菌、寄生虫など、血栓以外の物質も原因となります。

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 肺梗塞
 肺血管が閉塞されて、その部分の肺の組織が死ぬ(壊死)ために起こる状態です。肺塞栓の結果起こりますが、それ以外でも起こることがあります。

● 症状
 無症状で経過することもありますが、一般には次のような症状がみられます。

 微熱が出る、脈が増える、呼吸が速くなって息苦しい、刺激性のせきが出るなどの症状があらわれることがあります。

 突然肩からくびにかけて、抜けるような激しい胸痛を訴え、呼吸困難と脈拍の増加が起こり、時には、発作的な意識障害で始まることもあります。

 肺動脈の主管部(太い血管)が閉塞すると、強い呼吸困難と胸部圧迫感、チアノーゼがあらわれて、数分から数時間で急死することがあります。しかし閉塞場所が末梢の肺動脈(細い血管)ですと、症状が軽くなっていくこともあります。

 梗塞の場合だと、多くはイチゴゼリー様の血たんが出て、喀血を伴います。熱も高く、胸膜炎のような痛みと腹痛が数時間続くこともあり、目の粘膜や皮膚が黄色くなる黄だん症状を伴います。

 合併症として、肺炎を起こす危険があります。また、心不全を起こすと、四肢がむくんできたり、腹水がたまったりします。